TAKKEN
宅地建物取引士の問題解説
問題
木造在来軸組構法の建物の耐震性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア 耐力壁は必要な壁量を確保したうえで、建物の重心と剛心が近くなるよう平面・立面ともにつり合いよく配置することが、耐震上重要である。
- イ 建物の重い屋根は地震力を小さくするため、瓦など重い屋根材を用いるほうが耐震上有利である。
- ウ 地震に抵抗する耐力壁は、量を確保すれば足り、建物内のどこに偏って配置しても耐震上の支障はない。
- エ 柱と梁などの接合部は、釘や金物で補強しなくても、木材を組み合わせるだけで地震時に外れるおそれはない。
出典:オリジナル問題|参考範囲:独立行政法人住宅金融支援機構法・不当景品類及び不当表示防止法・不動産の表示に関する公正競争規約(2026年4月1日現在施行の法令)、土地・建物に関する一般的な技術的知見、国土交通省等の公表資料、不動産適正取引推進機構の試験要綱・出題範囲
正解と解説
正解:耐力壁は必要な壁量を確保したうえで、建物の重心と剛心が近くなるよう平面・立面ともにつり合いよく配置することが、耐震上重要である。
解説:地震の横揺れを受け止めるのは「壁」だという視点で読むとつかみやすい論点です。木造在来軸組構法では、筋かいや構造用合板を入れた耐力壁が地震の水平力に抵抗します。耐震性を高めるには、必要な壁の量(壁量)を確保するだけでなく、建物の重さの中心(重心)と硬さの中心(剛心)が近づくよう、耐力壁を平面・立面の両方でバランスよく配置することが重要です。配置が偏るとねじれ(偏心)が生じて壊れやすくなります。あわせて、屋根は軽いほど、接合部は金物で緊結するほど耐震上有利です。
この問題の見方:木造の耐震は「壁量+バランス配置+接合部の緊結+屋根は軽く」が要点と覚えておくと迷いません。量さえあれば配置は自由、重い屋根が有利、接合部は組むだけで外れない、といった記述は誤りです。
他の選択肢はなぜ違う?
- イ屋根が重いほど地震時の慣性力が大きくなり不利になるため、『重い屋根が耐震上有利』は誤りです。
- ウ耐力壁が偏在するとねじれ(偏心)が生じて壊れやすくなるため、『どこに偏って配置してもよい』は誤りです。
- エ接合部を釘や金物で緊結しないと地震時に外れて倒壊につながるため、『組み合わせるだけで外れない』は誤りです。
この問題について
各法令の条文と試験範囲を参考に、Sikaku Master向けに独自作成した問題です。公式試験問題・過去問題の転載ではありません。
不動産適正取引推進機構の過去問題は無断転載が禁止されているため、本問は条文・制度に基づく独自問題として作成しています。