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ITパスポート

【1問1問】ITパスポート「損益分岐点」の間違え方は3パターンしかない

「1個売るといくら残るか」から考えれば、公式の丸暗記は要らない

ITパスポート・初学者向け・約5分

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先に種明かしをしてしまう。当サイトのITパスポートに収録している損益分岐点の2問は、誤答の選択肢を全部「受験する人がやりがちな計算ミス」から逆算して作ってある。適当な数字を並べているのではなく、間違えた人がちょうど選んでしまう数字を、わざと置いてある。そして作る側に回って分かったのだが、この分野、間違え方は実質3パターンしかない。逆に言えば、その3つさえ知っていれば、公式を丸暗記しなくても正解にたどり着ける。

「1個売ると、いくら残るか」に翻訳する

損益分岐点とは「売上高と費用がちょうど等しくなり、利益がゼロになる点」。定義はこれだけなのに、公式を2本(固定費÷(売価−変動費)と、固定費÷(1−変動費率))暗記しようとすると急に苦しくなる。

覚える代わりに、こう考える。1個500円で売る商品の変動費が300円なら、1個売るたびに手元に200円残る。この「残る200円」が限界利益。あとは、毎月出ていく固定費を200円の積み重ねで取り返せばいい。固定費が60万円なら「200円を何回集めれば60万円になるか」を数える。それが損益分岐点だ。

問題1: 何個売れば釣り合うか

実収録の1問目(ストラテジ系・企業活動)は、販売価格500円・1個あたり変動費300円・月間固定費60万円で、損益分岐点となる月間販売数量を聞いてくる。

さっきの考え方そのままでいい。1個売れば200円残る。60万円÷200円=3,000個。正解はウ。公式を思い出す作業は、どこにも出てこない。

誤答3つの正体

ここからが出題側の裏側。この問題の残り3つの選択肢は、それぞれ特定のミスをした人がぴったり到達する数字になっている。

選択肢数字仕込んだミス
1,200個60万円÷売価500円。変動費を引き忘れている
2,000個60万円÷変動費300円。「残るお金」ではなく「出ていくお金」で割っている
6,000個限界利益200円の半分の100円で割った過大な値

これを知っていると、答え合わせが自分でできる。1,200個が出たら「変動費を引いたか」を疑い、2,000個が出たら「何で割ったか」を疑う。選択肢の側が、ミスの検出器になってくれる。

問題2: 個数ではなく金額で聞かれたら

2問目(同じ分野のもう1問)は、年間固定費300万円・変動費率60%で損益分岐点売上高を聞いてくる。今度は1個あたりの情報がない。それでも軸は同じで、売上100円につき、いくら残るかに置き換えるだけ。変動費率60%なら、100円売ると60円出ていき、40円残る。残る割合(限界利益率)は1−0.6=0.4。固定費300万円÷0.4=750万円。正解はア。

そしてこの問題で一番引っかかるように置いた罠が、300万円÷0.6=500万円。問題1のイと同じ「残る側ではなく出ていく側で割る」ミスの、率バージョンだ。検算もすぐできる。売上750万円なら変動費は450万円、残る限界利益は300万円。固定費とぴったり釣り合い、利益はゼロ。定義どおりの損益分岐点になっている。

3つの罠を知って、解きに行く

変動費を引き忘れる。変動費(率)で割ってしまう。限界利益(率)の計算や式そのものを取り違える。間違え方は実質この3つで、誤答もそこに置いてある。だから「残る金額(割合)を出す→固定費をそれで割る→検算する」の3手順さえ守れば、罠は全部よけられる。演習画面で計算問題に出会ったら、正解を出したあとに「他の選択肢はどのミス用の罠か」まで当ててみてほしい。そこまで見えたら、あなたはもう解く側ではなく、罠を見抜く側にいる。罠当ての途中で用語に詰まったらITパスポート用語集を、損益分岐点の先にどんな論点が待っているかは出る順記事を開いてほしい。

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